横浜市南部を拠点に活動するラッパー“MELLMWOR1D(メルエムワールド)”と、同じ地元出身で横浜のシーンを牽引するプロデューサー“Noconoco”によるコラボEP『South Tape』が、7月1日にリリースされた。
本作は地域性を軸に、ヒップホップの多面的な表現を詰め込んだ全5曲で構成されている。
Listen to MELLMWOR1D & Noconoco - 『South Tape』
1. South Side
1曲目は先行シングルとしてリリースされ、既にフッドアンセムへと近づいているリードソング「South Side」からスタートする。横浜市歌のサンプリングを使用したこの楽曲は、地元のヘッズのみならず、老若男女問わず話題を呼んでおり、明るくエネルギッシュなトラックの上で、MELLMWOR1Dが地元愛とストリートの現実をラップとメロディで交差させた、象徴的な1曲に仕上がっている。
「South Side」Official Music Video
2. Enemy feat. Donatello
続く「Enemy」では、“正義も悪も人それぞれ”という視点から、表層的なイメージにとらわれない多層的なメッセージを提示。客演には、「フリースタイル日本統一」や「Red Bull RASEN」などで注目を集め、「戦極MCBATTLE 第38章」で優勝したラッパー“Donatello”が参加。横浜色のラップスキルが飛び交う、ヒップホップライクな1曲となっている。近日公開予定のミュージックビデオにも注目だ。
3. Sk8er Boy
3曲目「Sk8er Boy」は、MELLMWOR1Dが影響を受けた“Avril Lavigne”からインスパイアされた一曲。自身の経験に置き換え、経済格差や階層の違いを越えて惹かれ合う2人の物語がユーモラスに描かれる中、叙情的な一面ものぞかせる。
4. On my way
「On my way」は、キャッチーなメロディとNoconocoが奏でるダイナミックな音が魅力の楽曲。MELLMWOR1Dの音楽性を最大限に引き出す渾身の一曲である。周囲との関係性や、自分のやるべきこととの葛藤を、あえてさらけ出したリアルなリリックと、耳に残るフロウが見事に調和しており、ロングランヒットが期待される。
5. Navigate
ラストを飾る「Navigate」は、『South Tape』のアウトロ的な役割も果たす一曲。育った街での日常を振り返りつつ、この先への期待と次のステップアップを匂わせる。一方で、過去への未練や寂しさといった感情も交差し、Noconocoと共同プロデューサーであるATSUGI NO CHOPINが手がけたトラック上で美しく共鳴。作品全体を締めくくるにふさわしい余韻を残す仕上がりとなっている。
サウンドの幅と一貫性が共存する "South Tape"
当EP収録楽曲は、トラップ、メロウ、ストリートポエトリーと、サウンドの振れ幅は大きい。しかし、そのすべての楽曲が「South=横浜南部」という一点にしっかりと根を張っている。“South Tape”は、地元に根ざしながらも普遍性を備えた、現代的ヒップホップの一形態としての完成度を誇る作品となっている。
Listen to MELLMWOR1D & Noconoco - 『South Tape』
Track List
1. South Side (Prod. Noconoco)
2. Enemy feat. Donatello (Prod. Noconoco)
3. Sk8er Boy (Prod. Noconoco)
4. On my way (Prod. Noconoco)
5. Navigate (Prod. Noconoco & ATSUGI NO CHOPIN)
Credit
・All tracks Produced by Noconoco
・Track 5 Co-produced by ATSUGI NO CHOPIN
・All tracks Recorded by Noconoco
・Track 1 Mixed & Mastered by Dr. Swing at Quantum Sound
・Track 2, 3, 4 Mixed & Mastered by Squid ink
・Track 5 Mixed & Mastered by tan-boo
・Artwork by Sig
MELLMWOR1D(メルエムワールド)
2001年生まれ、神奈川県横浜市出身のラッパー。18歳からSoundCloudで楽曲を発表し本格的に活動を開始。横浜を拠点に、都内・地方を含め精力的にライブを行う。2023年には「ラップスタア誕生」にて3,457人の応募者から選出され、AREA TRIAL横浜編に進出。優れたメロディセンスとHIPHOPオリエンティッドなリリックで注目を集めた。
同年、DR. SWING率いるレーベル「WAVE NRG」と契約。「Wifey」「Higher Level」など、7枚のシングルを連続リリースし、各チャートにランクイン。2025年には独立し、インディペンデントアーティストとして新たな一歩を踏み出す。
最新EP『South Tape』の先行曲「South Side」では、横浜市歌のサンプリングが話題を呼び、地元の幅広い層から支持を集めている。
Noconoco
神奈川県横浜市出身のProducer/Beat maker。
2006年よりDJとしてのキャリアをスタートし、横浜・湘南、東京を中心に活動。
現在は地元・横浜を拠点に、ヒップホップを軸とした多彩なサウンドを生み出すプロデューサーとして精力的に活動を続けている。
これまでに、SKRYU、リル・ジャップ、Leon Fanourakis、SANTAWORLDVIEW、Donatello、Carz、Lil' Yukichi、Reichi、BBY NABE、Gattem G Jones、D.O. 、Dusty Huskyなど幅広いアーティストへの楽曲提供や共同制作を行っており、シーンにおいて確かな存在感を放っている。